29年前の事

台風10号は長時間の激しい風だったのに、

庭の草花は倒れることもなくノボタンも咲きました。

29年前の台風19号はたった30分大風が吹いただけでしたが、

長崎は甚大な被害が出ました。

その時、我が家は真っ先に雨戸が飛びました。

午後4時で5歳と6歳の息子たちがいて、一緒に

ガラス戸が割れたら大変と襖戸をはずし内側に置き

机で固定して不安や恐怖はなく冷静に対応できました。

幸いガラス戸は割れず瓦は少しは飛びましたが

そこまでの被害はでませんでした。

でも翌日の夜、

急に不安感が出てきて眠れなくなってしまったのです。

眠れないってとても辛くて苦しいのです。

心療内科で自立神経失調症だと診断されました。

薬は気分悪くなるので寝る前に1錠だけ抗うつ剤を飲みました。

先生には薬をきちんと飲まないと叱られましたが、

指示通りに薬は飲みませんでした。

その時、自分を医者の指示ではなく

私が自分自身をしっかり見て病気を治そうと思いました。

そして不安と恐怖はずっと自分の中にあって

たまたま台風をきっかけに出てきたのだと気づきました。

子供が幼稚園と小学校に行き「空の巣」になっていたのだとも。

病気がきっかけとなり仕事をすることにしました。

初めてする介護の仕事でしたが資格もとっていき、

やりがいもあり20年続けられました。

病気は半年できれいに治りました。

あの時は辛かったけどそのお陰で今の自分があります。

台風がきっかけで私の人生大きく変わりました。

有難い台風19号だったのです。