2019年3月26日火曜日

山桜



敷島の大和心を人とはば 朝日に匂う山桜花
             本居宣長

山々にひっそりと山桜が咲いています。

普段はその他大勢の木々の中で遠目にはわかりませんが、

今の時期だけは、

「私はここにいます」と自分を主張しているかのようです。

山に音楽のように白くぽつぽつと咲き

ぽつぽつと花が終わり他の木と同化して山の中に消えていきます。

日本の野生種の桜ですから、

ソメイヨシノのように華やかではなく、

花と同時に葉が出て楚々とした桜です。

本居宣長は江戸時代後期、医者でありながら古事記を

35年もの間研究し「古事記伝」という本にされた方です。

だから私たちは今、古事記を読むことができます。

古事記も大和心もなかなか難しいのですが、

奥ゆかしく匂うがごとくに咲いている

山桜を見て感じるものはあります。

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